こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。
こないだ知人と話していて、秀才と天才との違いについて考えることがあったので、今日はそのことについて書きます。
秀才タイプの天才コンプレックス
先日知人が、こんな話をしてくれました。
「人の良さが目につきやすくて、それに当てられることがある。」
彼曰く、彼は周りの人の良い部分に目がいき過ぎる方で、時々自分に自信がなくなってしまうのだそうです。
ちなみに彼は、僕から見るとものすごくセンスの良い人で、それこそ周囲から羨ましがられるほどの”良さ”を持っているのは間違いありません。
それでも彼が自信をなくしてしまうことがあるのは、彼がどちらかというと”秀才タイプ”で、”天才タイプ”と自分を比べているからではないか、と思いました。
秀才タイプの人の中には、「センスでは天才タイプの人に叶わない」と思っている人が時々いる、ような気がする。
でもそれは、全然違うと思っています。
センスについて
僕が人生で最も感銘を受けた本の一冊に、クリエイティブディレクター水野学氏の著書である、『センスは知識からはじまる』という本があります。
水野氏は、熊本県ご当地キャラクター『くまモン』のキャラクターデザインや、世界の定番品を扱う『The Shop』のプロデュースを手掛けている方です。
その本の中で、こんな記述があります。
「センスのいい家具を選びたいのに、選べない」という人は、もともとインテリアについてさほど知識がありません。それなのに何軒かインテリアショップを見て、せいぜい五〜六冊の雑誌を眺めたくらいで「私にはわからない」と言ってしまいます。
しかし、パッと見ただけでセンスのいい家具を選べる人は、おそらくインテリア雑誌の一○○冊や二○○冊には軽く目を通しています。あるいは、お店を回ったり、詳しい人に話を聞いて、それに匹敵するような情報を得ているはずです。
ここで述べられているセンスの良さとは、判断や提案の根拠となる知識量が多いということです。
より多くの事例に、目を通していること。
世界最高峰のレベルともなれば、最後の最後は先天的なセンスの差で勝敗が決することがあるのだそうです。
しかしそんな本当のトップレベルを除けば、センスとは先天的なものではなく後天的なものであると、この本では述べられています。
この本を読んだ当時の僕は、自分よりも秀でた誰かとの実力差を、先天的なセンスの差として片付けてしまうことがありました。
そんな当時の僕にとって、先天的なセンスの存在を真っ向から否定するこの本の主張はとても新鮮で、勇気をもらいました。
秀才タイプと天才タイプの違い
センスの良さは知識量であることを前提として、秀才と天才の違いについて改めて考えてみます。
僕がここで述べている”天才”とは、世界最高峰を走るトッププレイヤーではなく、1000人~10000人に1人くらいいる比較的身近な天才たちのことです。
昨日こんなツイートをしました。
センスは知識から始まる。見てきた事例の数が、その人のセンスをつくる。
秀才と天才も、根本は同じだと思ってる。その業界で良しとされている事例を重ねてきた人が秀才になって、その業界の外側から事例を集めてきた人が天才になる。というか、天才だと勘違いされる。
— 木津 歩 / アユムハンマド (@ayumukizu) 2018年7月3日
“秀才タイプ”と”天才タイプ”の違いは、単に見てきた事例の種類の違いだと思っています。
“秀才タイプ”は、その業界の内側から事例を集めてきた人。
“天才タイプ”は、その業界の外側から事例を集めてきた人。
“天才タイプ”はその業界の定石と違うところを切り口にするので、業界をよく知る”秀才タイプ”の人から見ると、新しい切り口に見えるのだと思います。
選ぶ言葉も独自のものになりやすい。でもそれだけです。
事例を集めてきたという事実に優劣はなく、端から見たらどっちもすごい。
確かに、”天才タイプ”は”秀才タイプ”から一目置かれやすい。
でもそれは少数派か多数派かというだけの話で、優劣の話ではないと思っています。
みんなすごいし、みんな別にすごくないのです。
終わりに
以上です。
僕の知人でとてもセンスのある人が自信をなくしているようだったので、「なぜこんなにもセンスのある人が自信をなくすのか」を、真面目に考えてみました。
全然関係ないんですが、今日は古民家で一人夜を越します。泣きそうです。
かんちゃんが横浜へ行ってしまった。
今日は限界集落の古民家で一人夜を越さないといけないんだけど、まじで無理だ完全に怖い。 pic.twitter.com/0R4fSDmCP5
— 木津 歩 / アユムハンマド (@ayumukizu) 2018年7月4日
また来てね!
外部リンク:『センスは知識からはじまる』
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