アイキャッチ画像引用元:SDGs(持続可能な開発目標)とは何か?17の目標をわかりやすく解説|日本の取り組み事例あり
こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。
月一引越しの移動生活を実践している僕は、現在北海道の下川町に滞在しています。
参照:居候男子北海道下川編のテーマと、地球人として暮らすこと
下川町は、国が選定する「SDGs未来都市」に数えられている都市の一つです。
自治体によるSDGsの達成に向けた取組が優れているものであるとして、国から正式なお墨付きをもらっている都市。
外部リンク:国が「SDGs未来都市」として29自治体を選定
…なんだけど、僕はSDGsの意味するところをほとんど知らなかったので、昨日勉強会に参加してきました。

今日は、この会で学んだことを書き留めておきます。
SDGsはちょっと難しい話かなと思っていたのですが、勉強してみたら、昨今たびたびネットで話題に上がる「コミュニティ」の話ととても似ている話でした。
目次
SDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。
2030年までに達成すべき、国連加盟193か国の共通の目標。
これまで下川町を歩いている中でも、2030年という年を意識させられる機会が何度かあったので、「なるほどそういうことか」と思いました。
2030年4月22日の新聞があった。こういうの好き。#勝手に下川暮らし pic.twitter.com/akrbhGIYwV
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) 2019年2月26日
「持続可能な開発目標」といってもなかなかイメージが付きにくいかもしれませんが、勉強会でお話してくださったファシリテーターの黒井さんは、SDGsをこんな風に訳してくださっていました。
SDGs(持続開発可能な開発目標)
=次の世代に負債を残さず、今の世代の満足・幸せを満たすこと(そのための目標)
これはつまり、
「限られた資源を自分たちの世代だけで使い切らないようにしましょうね」
「でも闇雲に我慢するのではなく、自分たちもちゃんと幸せになりましょうね」
ということです。
SDGsが掲げる17の目標
SDGsは、17の大きな目標と、それを達成するための具体的な169のターゲットによって構成されています。
17の目標は以下の通り。



画像引用元:SDGsとは?(ココカララボ)
ここで掲げられている17の目標は、それぞれ完全に独立したものという訳ではなく、相互密接に関わり合うものばかりです。
例えば④の「質の高い教育をみんなに」は、①の「貧困をなくそう」を目指すことで得られる成果ということもできるし、
⑤の「ジェンダー平等を実現しよう」の根底には、⑩の「人や国の不平等をなくそう」があるはずです。
17の目標を目指すことによって、2030年の最終目標である「持続可能な開発目標」という一つのゴールに向かっていく。
SDGsを学ぶおすすめ書籍
以上が、SDGsの概要です。
SDGsについてさらに詳しく知りたい方は、入門書としておすすめの書籍を以下に2冊紹介するので、ぜひ読んでみてください。
カードゲーム「2030SDGs」の概要とルール
昨日の勉強会では、ここまでの説明を踏まえて、実際に2030年までのSDGsの道のりを体験できるカードゲーム「2030SDGs」をプレイしました。

カードゲーム「2030SDGs」では、はじめに「お金」と「時間」と「プロジェクト」が配れられます。
「お金」と「時間」を使えば「プロジェクト」を実行することができ、プロジェクトのリターンとして「お金」や「時間」、あるいはプロジェクトが完了したことを示す「意思カード」等を得ることができます。
また「2030SDGs」では、ゲームのはじめにプレイヤーごとに自分の目標が与えられます。
お金を集める、時間を集める、環境保護に努める(環境保護に関与するプロジェクトを実行し該当の「意思カード」を集める)など。
人によって目標が異なるのは、現実世界で人によって価値観が異なるのと同じです。
大富豪になりたい人もいれば、スローライフを送りたい人もいる。
自分の大志のために活動していきたいという人もいます。
目標はランダムで配られるので、どの目標が正しいという話ではありません。
またこのゲームでは、プレイヤー間で所持しているものの交換をすることができます。
お金と時間、時間と意思カード、意思カードとお金。
お互いが納得すれば、金額や枚数の決まりなく交換をすることができる。
その他にも重要なルールがいくつかあるのですが、この記事では割愛します。
詳しいルールが気になる方は、以下のリンクからご確認ください。
外部リンク:カードゲーム「2030SDGs」の紹介(イマココカラボ)
カードゲーム「2030SDGs」のゲーム展開
ここから先はネタバレになってしまうので、ゲームを完全フラットな視点でプレイしてみたい人は、読まない方が良いかもしれません。
ゲームは序盤、各々が各々の目標に向かって進みます。
僕の目標は、「時間」を集めて悠々自適な生活を送ることでした。(※目標はランダムです。)
しかし、「時間」を集めるための方法は他のプレイヤーと交換してもらうしかなかったので、まずはプロジェクトを実行して「お金」と「意思カード」を集めた。
交換材料を集めて、「時間」を売ってもらう作戦です。
ゲームがある程度進んでくると、早々に目標を達成するプレイヤーが現れます。
特に「お金」と「時間」を集めるプレイヤーは、交換によって比較的早く目標を達成することができました。
一方「意思カード」を集めるプレイヤーは、なかなか目標を達成することができません。
「意思カード」を集めるためには「お金」と「時間」をつかってプロジェクトを実行していく必要があり、これは自分の持っている「お金」と「時間」だけでは到底達成できない目標であるからです。
このあとは何がおきるか。
早々に目標金額を達成した「お金」と「時間」を集めるプレイヤーは、自分にとって必要でないもの(「意思カード」や、目標達成に不要な「お金」や「時間」)を、まだ目標を達成していないプレイヤーにシェアするようになりました。
自分の目標(幸せの価値観)において、必ずしも必要なものではないから。
誰かが無償でものを提供するようになると、ゲーム全体の流れが変わります。
自分にとって必ずしも必要でないものを、みんなが他の人にシェアするようになる。
最終的には、それぞれの目標とそれぞれのもの(「お金」「時間」「プロジェクト」「意思カード」)を一箇所に集めて、必要な人に必要なものが行き渡るよう分配していきました。
カードゲーム「2030SDGs」をプレイして考えたこと
このゲームをプレイしてまず感じたことは、横の連携がきちんと取れていれば、各々の幸せのために必ずしも必要でないもの(余剰なもの)をシェアすることで、みんなが幸せになることは可能であるということ。
そしてその前提条件として、各々自分の幸せのために「何がどれくらい必要か」を把握しておく必要があるということです。
例えば現実世界でいう「お金」は、あればあるほど良いものとして捉えられがちです。
ただ自分が幸せになるためには「お金」がどれくらい必要かを明確に把握しておけば、「お金」を稼ぐために使う「時間」を、また別のことに使うことが可能なのではないか。
もちろんこれはゲームなので、現実世界のこととそのまま結びつけて考えるのは危険です。
ゲームの中では「時間」を求めていた人だって、生きるために最低限の「お金」を稼ぐ必要はある。
ただ一方で、例えばみんなの「お金」と「時間」でベーシックインカムを取り入れるような「プロジェクト」を実行すれば、ゲームの構造は現実世界でもそのまま成り立つような気もします。
重要なのは、一人一人の「目標」や「もの」を共有することで、全員が幸せになる集団最適解を目指すことは十分に可能なのだろうということです。
参照:人狼ゲームのルールとその異常な面白さの解説–チームとしての最適解を考える
SDGsの本質はコミュニティの話
とはいえこの話は、現在の主流である資本主義経済の価値観とは相反する考え方であるような気もします。
2011年の震災以降、少しずつ流れが変わってきたとはいえ、全員が全員認める共通の正義にはまだならないだろうなと思う。
常識が変わるのは、もう少し時間がかかるはず。
ファシリテーターの黒井さんは、「まずは自分の近くにいる人たちと、ゲームで体験したシェアの輪を作ってみてほしい」とおっしゃっていました。
自分にとっての幸せの要件を確認して、余裕のあるものを周りの人とシェアする。
そう考えると、昨今ネットで話題に上がることの多い「コミュニティ」は、これに近いことをしているなと思いました。
コミュニティで一つの財布を作るGoioのようなサービスなんかをイメージすると、いくらかわかりやすいはずです。
外部リンク:Gojo | オンライン共同財布アプリ
また、今一緒に北海道下川町に滞在しているhyphen,も、根底にある思想は近いはずです。
お互いの幸せの要件を確認しておくこと(≒目標を共有しておくこと)の重要性についても、以前書いたことがあります。
参照:幸せの要件の取り扱い
そう考えると、国連加盟193か国が共通して目指している方向性に、なんとなく親近感をもつことができました。
終わりに
以上です。
またきてね!
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