ボードゲーム

ボードゲーム『クー/Coup』のルールとその異常な面白さの解説-「理詰め感」を堪能する

こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。

 

月一引越しの移動生活を実践している僕は、2月現在は友人たちと一緒に北海道下川町に滞在しています。

「雪国といえばボードゲームっしょ!」ということで、キャリーケースにボードゲームを詰め込んできました。

 

今ハマっているのは、『クー/Coup』。

人狼とポーカーを掛け合わせたような、騙し合い系のカードゲームです。

 

これがあまりにも面白いので、今日はクーのルール説明と、その異常な面白さの解説をしていきたいと思います。

ボードゲーム『クー/Coup』のルール

 

クーは2012年イギリス発のカードゲームで、その翌年に合同会社ニューズゲームズオーダー(日本)によって、日本で製作・販売が行われました。

プレイヤーはイタリア都市国家の一家の長に扮し、【大使】【刺客】【船長】といった様々なキャラクターを操りながら、他の諸家を滅ぼしていきます。

『クー/Coup 日本語版』
プレイ人数:3−6人
プレイ時間:約15分
対象年齢:10歳以上

 

ゲームの流れ

 

まずは、ざっくりとしたゲームの流れから。

ゲーム開始時、各プレイヤーには2枚の「人物カード」(裏向き)と2枚の「金貨」、それから1枚の「ルール早見表カード」が配られます。

テーブルの中央には、残りの人物カードと金貨をまとめておく。

 

プレイヤーは順番に、以下7つの行動の中から1つを選び決行していきます。

①収入…金貨1枚獲得。
②援助…金貨2枚獲得。【ブロック:公爵】
③クー…1人指名し影響力を1失わせる。金貨7枚消費。
④徴税【公爵】…金貨3枚獲得
⑤暗殺【刺客】…1人指名し影響力を1失わせる。金貨3枚消費。【ブロック:女伯】
⑥交換【大使】…山からランダムに2枚引き、望むなら1枚交換。
⑦強奪【船長】…1人指名し金貨2枚奪う。【ブロック:大使、船長】

 

7つの行動のうちのいくつかは、対応する人物カードを持っていないと選べない行動となります。

例えば「④徴税」は、【公爵】のカードを持っていないと選ぶことができません。

ただしカードは伏せているので、「持っているふり」をすることも可能です。

 

「③クー」及び「⑤暗殺」の説明の中で出てきた「影響力を1失う」というのは、手元の人物カードを1枚表向きにするということです。

表に向きになった人物カードは「死んだ」扱いとなり、ゲーム終了時までその人物カードの効果は使用できません。

影響力を1失った状態。【公爵】の効果は使えない。

 

影響力を2失ったら、すなわち手元の2枚のカードがどちらも表になってしまったら、そのプレイヤーは脱落です。

最後まで脱落せず、生き残ったプレイヤーの勝利となります。

ブロックについて

 

7つの行動のうち以下の3つは、他のプレイヤーによって「ブロック」される場合があります

ブロックされた場合、その行動は無効となり、そのまま次のプレイヤーに順番が移ります。

②援助…金貨2枚獲得。【ブロック:公爵】
⑤暗殺【刺客】…1人指名し影響力を1失わせる。金貨3枚消費。【ブロック:女伯】
⑦強奪【船長】…1人指名し金貨2枚奪う。【ブロック:大使、船長】

 

例えば「②援助」は、【公爵】のカードを持ったプレイヤーがブロックしてくるかもしれません。

金貨を1枚しか得られない「①収入」よりも、金貨を2枚得られる「②援助」は一見お得ですが、ブロックされてしまうと1枚の金貨も得られないというリスクがあります。

 

ただブロックしたプレイヤーからすれば、自分が【公爵】のカードを持っていることがバレてしまう動きなので、それはそれでまたリスクが伴います。

ダウトについて

 

最後に、「ダウト」についての説明をします。

「ダウト」は、このゲームの肝となるルールです。

 

先ほども書いた通り、このゲームでは、持っていない人物カードを「持っているふり」をして行動を選ぶことができます。

行動に限らずブロックについても、「持っているふり」をしてコールすることができる。

ただし、見破られてはいけません。

 

各プレイヤーは、誰かが嘘をついたと思った時はいつでも(自分のターンでなくても)、「ダウト」を宣言することができます。

ダウトを宣言されたプレイヤーは直ちに該当の人物カードを表にしなくてはならないのですが、この時嘘をついていた場合(「持っているふり」をしていた場合)は、影響力を1失うことになる。

逆に嘘をついていなければ、「ダウト」を宣言したプレイヤーが、影響力を1失います。

影響力を減らす方法まとめ

 

つまり、他のプレイヤーの影響力を減らす方法は、

1.「クー」をする。
┗金貨7枚消費。
┗ブロックなし。

2.「暗殺」をする。
┗金貨3枚消費。
┗【刺客】必要。
┗【女伯】によりブロックされる。

3.「ダウト」をする/される。
┗金貨不要。

の3つになります。

 

影響力を2失ったら、そのプレイヤーは脱落。

最後まで脱落せず、生き残ったプレイヤーの勝利となります。

 

『クー/Coup』の面白さ-“理詰め感”を堪能する

 

若干複雑に思えるかもしれませんが、やってみれば意外と簡単です。

「ルール早見表カード」もあるので、覚えないといけないこともほぼない。

ルールは簡単に理解できるけど、細かい駆け引きで頭の使いどころが非常に多いゲームです。

 

クーがどうしてこんなに面白いのかなと考えてみたのですが、やっぱり運要素と実力要素のバランスが絶妙なんですよね。

ボードゲームのカテゴリーの一つに、「アブストラクトゲーム」と呼ばれるものがあります。

これは将棋や囲碁、チェスのように、すべての情報が各プレイヤーに与えられているゲーム。(厳密な定義はまた少し違うけど、実質同義。)

あまりメジャーではないですが、TwixTというゲームも非常に面白いので、ぜひ以下のリンクを覗いてみてください。(ページ内でゲームボードのダウンロードができます。)

外部リンク:TwixT

 

アブストラクトゲームはとても面白いのですが、御察しの通り、プレイヤー間の実力差がはっきりと出てしまうゲームです。

だからこそ家庭用として人気のあるゲームは、運要素と実力要素がバランスよく設定されているものが多い。

とはいえ、アブストラクトゲーム特有の”理詰め感”が、僕はやっぱり好きなんです。

 

クーは、運要素と実力要素のバランスが非常に良いゲームです。

しかも人狼ゲームに代表されるような「騙し合い系ゲーム」の中では珍しく、”理詰め感”を堪能できるゲーム。

結局7枚金貨を集めたもん勝ち(クーができるから)みたいなところがある中で、誰がどのタイミングで金貨7枚に達するかがほぼわかります。

“起こりうる状況”をいち早く察知し、そこに向けてきちんと仕込めたやつが勝つ。

終わりに

 

以上です。

いや、最高ですよこれほんと。

お値段も送料込みで2000円程度と大変手頃なので、ぜひプレイしてみてください。

また来てね!

 

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