こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。
先日、書籍『文章力の基本-簡単だけど、だれも教えてくれない77のテクニック』を読み終えました。
“「普通、そういうふうには言わない」という表現を使うと、読み手を戸惑わせます。たとえ意味は分かったとしても、違和感が残ります。ですから、言葉は多分に多くの人々が共感する「習慣」なのだと私は思います。”p57
文章力の基本 https://t.co/fbsppPA7J4— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) 2019年1月16日
今日は、こちらの概要と感想を書いていきます。
書籍『文章力の基本』について
書籍『文章力の基本』は、阿部 紘久(ひろひさ)氏により、2009年の8月に日本実業出版社から出版された書籍です。
学生や社会人に向けて文章指導を行ってきた著者が、「明快な文章を書くための77のヒント」を説明しています。
こんな方にオススメ
本書の冒頭「はじめに」の中に、こんな記述があります。
「すべての文章に共通する土台の部分」を、この本で明らかにしようと思います。それさえ身につければ、あらゆる文章が見違えるように明快に書けるようになります。p1
この引用にある通り、本書に書かれているのは文章表現の基本です。
人の心を動かす粋な文章を書くための本と言うより、誰にでも違和感なく読める文章を書くための本。
そのため本書は、文章を書くことを生業にしている人というより、文章を書くことに苦手意識を持っている人にこそオススメしたい内容です。
メールや報告書、プレゼンテーション原稿といった、仕事をする中で書かざるを得ない文章の質を高めてくれるはずです。
▼こんな方にオススメ
・文章を書くことに苦手意識がある人
・メールや報告書の作成に時間がかかってしまう人
『文章力の基本』の概要
書籍『文章力の基本』は、以下のような構成で書かれています。
はじめに
第1章 短く書く
第2章 自然な正しい表現で書く
第3章 言いたいことを明確にする
第4章 わかりやすく書く
第5章 簡潔に書く
第6章 共感を呼ぶように書く
第7章 表記とレイアウトにも心を配る
おわりに
著者が行ってきた文章指導で、社会人や学生によって書かれた文章が、全章に渡って引用されている。
例えば第2章「自然な正しい表現で書く」では、以下のような例文が取り上げられています。
原文▶︎|社長の言い分は、パートの人が勝手にやったと責任逃れをして、自分たちを守ろうとしていた。
改善▶︎|社長は、パートの人が勝手にやったと責任逃れをして、自分たちを守ろうとしていた。p24
ここではこの例文を用いて、主語と述語をかみ合わせることについて説明している。
(※「責任逃れ」をしたのは「社長」であり、「言い分」ではない。)
こんな具合に本書では、(国語的観点からの)文章表現の基本が77の項目に分けて触れられています。
厳選センテンスと感想
ここからは、僕が本書を読み進めていく中で特に印象に残った部分と、その時考えたことについて書いていきます。
文章を読むことの重要性
まず印象的だったのはこちら。
「普通、そういうふうには言わない」という表現を使うと、読み手を戸惑わせます。たとえ意味はわかったとしても、どこか違和感が残ります。ですから、言葉は多分に多くの人々が共有する「習慣」なのだと私は思います。p57
世の「普通」から離れた文章表現をすると、読み手に違和感を与えてしまう。
これは別の見方をすると、自分がある程度世の「普通」を知らないと、読み手に違和感を与えてしまっていることにすら気づけない、ということです。
文章を書く人が本を読まないといけないのは、文章表現における「普通」を知るためでもあるんだろうなと思いました。
読み手に頭を使わせない
二つ目がこちら。
読むときには頭を使って当然だと思うかもしれませんが、それは書かれたことが分かった後の話なのです。(中略)そこに至る以前に、つまり書かれた言葉の意味を理解するためには、頭を使いたくないものです。p102
文章を書く以上は、読み手に何か新しい発見を提供できたらいいなとは思っています。
自分しか考えたことがないこと、あるいは自分しか知らないことを書けたら、理想だなと思う。
でも読み手が知らないことを書くことと、読み手にわかりにくい文章を書くこととは、当たり前に全く別々の話です。
文章は、簡単で理解しやすいものであるほど良い。
感情を押し付けない
最後に紹介したいのはこちら。
一番望ましいのは、「感動」とか「感激」に類する言葉はいっさい使わずに、その場の状況を淡々と目に浮かぶように描き、それを読んだ人が自発的に「素晴らしい」「感動的だ」と思ってくれることです。p166
「素晴らしい」「感動的だ」という感情は、あくまで主観の話です。
同じ事象を見て読み手がどう感じるかは読み手次第なので、自分の感情に関する記述はあまり多くない方が良いんだろうなと思いました。
誰かが「素晴らしい!」だとか「感動的だ!」だとかいうことで、聞いてるこちらの熱量が下がってしまうようなこと、ありませんか。
終わりに
以上です。
書籍『文章力の基本』は、特別飾った文章ではなく、ごく自然に読みやすい文章のつくり方を学ぶ本です。
文章表現に苦手意識のある方こそ、ぜひ読んでみてください。
また来てね!
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