週刊居候男子

個人のビジョンの定義を考える。他

こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。

 

約1年半、『居候男子』という肩書きで月一引越しの移動生活をしていた僕は、移動生活は2019年いっぱいで一旦終わりにして、今は都内で会社に勤めています。

「会社に勤めています」とはいっても、業務委託でフリーランスという身分であることは変わらず、またはじめの3ヶ月は”試用期間”という扱いになるので、どこか「居候男子会社編」という心持ちでいる。

所属している組織の詳細は、以下の記事をご覧ください。

参照:事業研究開発の『Pathfinder』にジョインすることになりました。

 

今日は、この1週間で考えたことをつらつら書いていきます。

やや長いですが、見出しごとに内容が完結しているので、見出しを見て気になったものだけ読んでもらえると嬉しいです。

個人のビジョンの定義を考える。他

2/3から2/9までの備忘録です。

関係人口2年目、町の未来を想像する。

先日、兵庫県香美町にお住いの松岡大悟(https://twitter.com/matsutoso)さんが仕事で関東にきているとのことだったので、千葉で一緒に焼き鳥を食べてきました。

 

▼関係人口契約について。

僕は個人の活動として、兵庫県香美町に拠点をおくNPO法人TUKULUと、『関係人口契約』という契約を結んでいます。

先日一緒に焼き鳥を食べた松岡さんは、NPO法人TUKULUの理事長さんです。

 

『関係人口契約』とは、1個人が1地域の関係人口であることを、契約によって定義づける試み。

定義が曖昧な「関係人口」という言葉を、健全な形で運用・一般化していくことを目的に、NPO法人TUKULUと二人三脚で進めています。

この契約によって、僕は兵庫県香美町の関係人口となり、毎月の松岡さんとの定期MTGによる情報交換や、まちの盛り上げをお手伝いするイベントの企画・運営などをしている。

 

この契約の詳細は、是非以下の記事を参照ください。

参考:兵庫県香美町の関係人口になりました。契約によって関係人口であることを示すという試み。

 

▼締結から1年が経った関係人口契約。

2018年の11月に締結した本契約も、早いもので丸一年と少しが経ちました。

『関係人口契約』というあからさまに胡散臭い名前をつけたこともあり、多方面から「実際のところどうなの?」と聞かれることが多い中で、一緒に進めている松岡さんから以下のように言ってもらえるのは本当に嬉しい限り。

この1年あまりの間に、『関係人口契約』を取り巻く状況も少なからず変わりました。

まず良い点としては、いくつか取材や登壇の機会をいただいたことも幸いし、「関係人口契約」及び「兵庫県香美町」を知ってくださる方が僕の周りで増えたこと。

またイベント等を通じて、実際に香美町に足を運んでくださった方も何人かいました。

 

逆に残念な点としては、香美町行政の方からは、『関係人口契約』を含むNPO法人TUKULUの取り組みがあまり評価されなかったこと。

TUKULUの想いや活動を近くで見ていたからこそ、僕としては単純に少し悔しい。

「方向性が違うまま一緒に進めていっても仕方がない」ということで、協議の末、来年度NPO法人TUKULUは、行政からの委託事業を行わないことを決めました。

 

▼関係人口2年目、町の未来を想像する。

「委託事業を行わないことになった」と人に話すと、

 ー「え、それは残念だね!」

 ー「関係人口契約は続けられるの?」

と、心配の声をかけてもらうことも多いんだけど、僕個人としてはそんなに悲観的に捉えていません。

関係人口契約も、もちろん継続。

なんなら僕は、今年の方が断然ワクワクしています。

 

昨年まで僕は、なんだかんだ言っても「行政がどこを向いているか」に少なからず意識を向けていました。

民の意思を公に預けるつもりは全くないけど、公としてどっちに向かおうとしているかを考慮し作戦を練ることは、(香美町1年目の自分としては特に)至極妥当な戦い方であったと思っています。

 

なんだけど、パートナー法人のTUKULUが行政からの委託事業を行わないと決めた今年は、改めて「香美町をどんな町にしていきたいか」を一緒に考えるところから始めることになりました。

3年、5年先の香美町でなく、10年、20年、あるいはもっと先の香美町のあり方に、思いを馳せてみる。

本来よそ者の僕が、香美町の未来のことを考えるその場に居合わせられるのは、この1年香美町ないし松岡さんと築いてきた信頼関係の賜物で、ある意味ではそれが『関係人口契約』の最大の成果だなあと思う。

 

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余談だけど、移動生活をしていない今、『関係人口契約』の語り方も変えていく必要があるなと思っています。

今までは「移動生活者ならではの仕事の作り方」という文脈でイベントや記事に取り上げてもらうことが多かったんだけど、これからは「東京で働きながらの地域との関わり方」という文脈で語れる機会を増やしていきたいです。

(終)

個人のビジョンの定義を考える。

少し前から、僕自身の「個人のビジョン」について改めて考え直しています。

所属している組織個人のビジョンを考えるイントロ。のビジョンとはまた別に、個人としての自分が掲げるビジョン。

詳細は、以前書いたこちらの記事(以下「ビジョン①の記事」)をご覧ください。

参考:個人のビジョンを考えるイントロ。

 

ここでは、そもそもここで考えようとしている「個人のビジョン」とは一体どんなものなのか、という話をします。

 

▼「自らの好奇心に忠実であること」はビジョン?

ビジョン①の記事でも書いた通り、僕はここ数年で何度か自分の主要な取り組みを変化させているのですが、まだ言語化されていない「個人のビジョン」が一貫しているという感覚はあります。

そんな訳で、今回改めてビジョンを考えるに当たっては、まずは「この数年間自分が大事にしてきたことはなんだろう?」と考えてみることにしました。

 

そこでまず出てきたのは、「自らの好奇心に忠実であること」。

この数年間何を始めるにあたっても、「なぜやりたいのか?」という問いを立てる前に、「(やったことがないから/わからないから)やってみたい!」という自分自身の気持ちを大切にしてきた自負があるからです。

そこは、一貫しているだろうなと思う。

 

ただ一方で、「自らの好奇心に忠実であること」は、ビジョンではないだろうなとも思っています。

「ビジョン」というより、「行動指針」と言った方が適切だろうと思う。

 

そんな文脈から、「じゃあビジョンってなんだろう?」ということを改めて考えてるのが、今です。

 

▼ビジョンは、達成時点が遠くにある。

ビジョン①の記事では、「個人のビジョン」の例として、友人の森くん(@moririful)が掲げる「社会に自由と寛容をつくる」を挙げました。

彼のビジョン、あるいは彼の取り組みに僕が惹きつけられたのは、一見バラバラに見える彼の取り組みが全て、彼の掲げる「社会に自由と寛容をつくる」というビジョンに繋がっていたからです。

 

一方、先に僕が挙げた「自らの好奇心に忠実であること」も、僕が関わる一つ一つの取り組みに繋がっているのは確かです。

じゃあ森くん掲げるビジョンと何が違うのかと考えてみたら、達成点が近くにあるのか、遠くにあるのか、という違いだと気が付きました。

 

僕が掲げた「自らの好奇心に忠実であること」は、僕がやったことがない取り組みを始めた時点で、ある意味では目的を達成できてしまうことになる。

いくつかの取り組みを重ねてジリジリと近づいていけるのが(ここで導き出そうとしている)ビジョンであるようで、「個人のビジョン」の定義として、「達成時点が遠くにある」は1つ挙げられるだろうと思いました。

 

▼ビジョンは、社会との接続の方法を示唆している。

それからもう1つ。

ここで考えようとしている「ビジョン」は、社会との接続の方法を示唆するものであるだろうと思っています。

 

例えば「億万長者になること」は、先の話でいうところの達成時点は確かに遠くにあります。

ただそのための方法、どう社会と関わっていくかが示唆されておらず、これは今考えようとしているビジョンではなさそうだなと思っています。

同様に、「幸せな家庭を築くこと」も、今ここで考えようとしているビジョンとは違います(もちろん、素晴らしい目標であることは一切否定しない)。

 

ここは正直上手く言語化しきれていないのですが、少なくとも僕が「個人のビジョン」を明確に持っていると感じる人たちのビジョンは、例外なく社会との接続の仕方を示唆しています。

 

/

なんだか当たり前の話を長々としてしまいましたが、この連載で考えようとしているビジョンは、

①達成時点が遠くにある
②社会との接続の方法を示唆している

の2点を満たすものになるのだろうと思っています。

(終)

終わりに

以上です。

先日都内をぷらぷら歩いてたんですが、代々木八幡辺りってめちゃくちゃ良いですね。

 

ふらっと入ったカレー屋がビビるほど美味かったので、ぜひ近くに足を運んだ際は行ってみてください。

参照:Shiny Owl Tomigaya(外部リンク)

また来てね!