こんにちは。
木津(@ayumukizu)です。巷ではムハンマドと呼ばれています。
『居候男子』という肩書きで活動している僕は、およそ1ヶ月ごとに引越しをしながら各地を転々とする暮らしをしています。
10月の半ばから滞在していた福井県鯖江市での暮らしが、先週終わりました。
鯖江編終了。鯖江編っぽさのある写真を撮ってもらったのであげます。
今日は森くんの車で兵庫県香美町に向かってる。#居候男子鯖江 #居候男子香美町 pic.twitter.com/1BAn4O4DG1
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 27, 2019
鯖江を出てからは、兵庫県の香美町を経由し、
隣の席の人からカニが送られてきた。笑#居候男子香美町 pic.twitter.com/Q6v6QAZP6L
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 27, 2019
途中大阪で髪を切るなどしつつ、土曜日には和歌山県の海南市下津町に到着した。
和歌山県の海南市、下津町に到着しました。年末まではここで暮らします。
住まいはシェアハウス。明後日からみかん農家さんで働く(雨が降らなければ)。
▼みかん援農https://t.co/DRfUIjziJr #居候男子下津町 pic.twitter.com/a3UnWUMgta
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 30, 2019
月曜から、みかん農家さんで働かせてもらいます。
参考:みかん援農(外部リンク)
今日は、この1週間で考えたことをつらつら書いていきます。
やや長いですが、見出しごとに内容が完結しているので、見出しを見て気になったものだけ読んでもらえると嬉しいです。
居候男子鯖江編で考えたことアレコレ。他
11/25から12/1までの備忘録です。
居候男子鯖江編で考えたことアレコレ。
福井県鯖江市での滞在が一旦終わったので、この暮らしの中で考えたことをいくつか書いておこうと思います。
本当は一つ一つのテーマに対してガッツリ1編分書きたいトコロなんだけど、取り急ぎ今日は、書き留める程度に。
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■福井「県」に関して
まず印象的だったのが、福井県という「県」に関して。
鯖江市での暮らしでは、越前市や福井市といった近隣市町村のプレイヤーたちとの交流がとても多かったです。
週に1~2回くらいの頻度で近隣市町村の人と会っていた気がするし、なんなら誰が鯖江の人で誰が越前市や福井市の人だったのか、完全には把握しきれていない。
「県」というレイヤーでこれだけ密なコミュニティが出来上がっているケースは今まで見たことがなくて、すごく面白いなと思っていました。
福井県越前市で宅飲みしてます。
福井での生活も、あれよあれよと4週目。友達増えて嬉しいです。#居候男子鯖江 pic.twitter.com/5UY5PKjMzY
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 8, 2019
■福井の公務員に関して
これも「県」の話と関連するけど、福井では、若く面白い公務員さんにたくさん出会いました。
先ほど「近隣市町村のプレイヤーたちとの交流が多かった」と書いたけど、そんな場(普通の飲み会)に、若い公務員さんが多く参加していた。
さらに面白かったのは、そんな公務員さんたちが、オンとオフとをハッキリと分けていなかったことです。
例えばフリーランサーの人だったら、「仕事っちゃ仕事だし遊びっちゃ遊び」の会がたくさんあると思うし、ある意味では「全部が仕事で全部が遊び」だと思うんだけど、この感覚を、福井の公務員さんたちも持っているような印象を受けました。
実際そういった飲みの場で、かなりフラットに公民の間で仕事の話が展開されることもあるらしく、これは明確にこの地域の強みだろうなと思った。
■鯖江市河和田地区に関して
僕が滞在していたのは、鯖江市の東部に位置する河和田地区というエリアでした。
滞在終盤には鯖江の森くん(@moririful)に町を案内してもらい、
鯖江の町がもともとどんな場所で、移住者が増えるキッカケになった出来事は何で、森の生き方に影響を与えた出来事は何で、『TSUGI』というデザイン事務所が町の中でどんなことをしているのかを、色々と教えてもらった。
(ちょうど『TSUGI』に雑誌『TURNS』の取材が入っているタイミングで、取材を横で見させてもらえたのもすごく勉強になった。)
参照:TSUGI(外部リンク)
…なんだけど、ちょっとここはまだ自分の言葉になりきっていないので、また別の機会に書こうと思います。
とりあえず、鯖江市河和田地区という場所は、ものすごく完成度の高い場所だと思った。
■森ハウスに関して
僕が滞在していたシェアハウス『森ハウス』は、極めて”家族的な”シェアハウスでした。
シェアハウスには大きく2つのタイプがあって、「一人暮らしの集合としてのシェアハウス」と「家族の拡張としてのシェアハウス」なんだけど、森ハウスはかなり「後者」寄り。
前者はモノ(食べ物や日用品)や役割(掃除や運転)を各人で完結させるのに対し、後者は積極的にシェアしていく。
ちなみに、世の中のほとんどのシェアハウスは「前者」寄りです。
『森ハウス』に住み始めたばかりのころ、リビングにいると”たこ焼き”やら”生姜焼き”やら食べ物をバンバンいただいてしまい、僕が「お金はどうすればいいかな?」と聞くと、「ここでそんなこと聞かれるの新鮮!」と言われました。
「みんな色々くれるし、代わりに家事やってくれたりもするし、例えば実家で飯作ってもお金は請求しないじゃん」というロジック、らしい。
お金や家事(特に皿洗い)は共同生活においてもっとも揉めやすいポイントなんだけど、そこを住人がほぼ不満なく(少なくとも僕にはそう見えた)シェアできているのは、それこそ僕にとっては新鮮でした。
僕が鯖江での暮らしに特別ホーム感を感じられたのも、この辺りが関係しているのかも知れない。
森となつかが鯖江に帰っていき、久しぶりに1人になった。いつもこの時間、密に関わった人たちとお別れした直後に、1つの暮らしが夢になる。
他と比べるつもりは全くないけど、鯖江の暮らしは最高だった。自分がよそ者であることを忘れるくらい、圧倒的にホームだった。ほんとあざした。#居候男子鯖江 pic.twitter.com/pzFK1EnbN9
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 29, 2019
鯖江は居心地よかったっす、本当に。
(終)
地方で「自分らしい生き方」ができる理由。
森(@moririful)となつか(@untk730)と一緒に足を運んだ兵庫県香美町では、トークイベントを行いました。
初日の居酒屋で企画が生まれ、翌日の夜に決行した。
イベントだん!懇親会なう!#居候男子香美町 pic.twitter.com/V4uyxwAbSe
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 28, 2019
香美町の伊藤たっちゃん(@tr1ha0la)が尽力してくれたお陰で、急な話にも関わらず、地元の若い方と多くの接点を持つことができた。
森となつか2人の話もそれぞれに面白く、本当に感謝です。
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特に印象に残っているのは、森のプレゼンで最後に出てきたこの言葉。
「ないなら、つくればいい」
「ウチの町には何もない」なら、自分でつくればいい。
逆にいうと、自分がつくらないと何もないのは当たり前で、仕事も場所も、人も人生も、ないなら自分がつくればいい。
自分がつくる、その積み重ねで、面白い社会ができてくる。
実際に自分でつくってきた森の言葉には説得力があり、素晴らしいプレゼンだと思いました。

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一夜が明けて、「俺ももっと自分でつくっていかないといけないなあ」と思う一方で、
「じゃあ、何をつくっていくんだろう?」
とも思いました。
「ないなら、つくればいい」
この言葉について考えて初めて気づいたけど、僕には、社会に対しての不満があまりないのだと思います。
もちろん「あったらいいな」レベルの「ない」はあると思うけど、地方における「ない」と僕の「ない」とでは、気持ちの入り方が違う。
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よく地方移住の魅力について話される時、「地方では自分らしい生き方ができる」という謳い文句が使われます。
「住む場所を変えたくらいで自分らしく生きれるかい」というのも一理あるけど、僕の見てきた限りでは、やはり地方の方が「自分らしい生き方」をしている人の”率”は高いなと思う。
もしかしたらこれも同じ話で、都心部に比べて地方の方が、自身の抱える不満が多いから「自分らしい生き方」がしやすいのではないか、と思いました。
都心部の仕事が「0」を「1」に、あるいは「1」を「100」に変える仕事だとするならば、
地方の仕事は、「-1」を「1」に変える仕事が多い。
「1」をつくる仕事は、やりがいを感じやすいのだと思います。
なぜなら、そこに自分の”意思”が必要だから。
でも「ない」が少ない都心部では、「1」をつくるのが難しいです。
「1」を「0」からつくるのが基本の都心部では、問いを立てる段階でクリエイティブが求められ、何かを始める上で個人の能力に依存する部分がより大きい。
既に足りているからこそ、「みんな頑張ってるから自分も頑張らないと」という”意思”というより”焦燥感”で、何かを始めようとする人も多い気がする。
一方、「ない」がたくさんある地方では、都心部に比べれば「1」をつくりやすいのだと思う。
自身の抱える不満がそのまま問いとなり、不満を突き詰めていけば、自らの意思をベースとした取り組みが生まれる。
それが、「地方では自分らしい生き方ができる」と言われている一つの理由なのではないかというのが、今の僕の仮説です。
(終)
海南市下津町編が始まります。
土曜日から、和歌山県の海南市下津町(しもつちょう)に来ています。
和歌山には父の実家があり、幼少期は海南市のさらに南部にある「田辺市」によく足を運んでいたんだけど、和歌山に来るのは多分20年程ぶり。
今回のハッシュタグ(#居候男子下津町)に採用した「下津町」は、2005年に海南市と合併していて、「町」としてはもう存在していないようです。
なんだけど、今回この場所にくるキッカケとなった『みかん援農』さんのサイトに以下のように書かれているので、ハッシュタグは「下津町」でいこうと思いました。
和歌山県の北部にあり、海と山に囲まれ豊かな自然が残る海南市下津町。人口1万人弱、山間部が大半を占めるこの土地は、みかんの産地として有名な有田市の北部に位置し、有田と同じく昔から続くみかんの産地です。
引用元:みかん援農(外部リンク)
詳細は『みかん援農』さんのサイトを見てもらいたいんだけど、今回は下津町で、みかん農家さんの仕事をしてきます。
収穫期の農家さんのお手伝いを募集するこの取り組みは、今年で4年目らしい。
参照:みかん援農(外部リンク)
現在僕のようなお手伝いが全国各地から40人以上きており、提携している約30家の農家さんに、それぞれ派遣されていくカタチ。
お手伝いが住むシェアハウスは、大小合わせて7棟程あると聞きました。
今回の滞在でも、テーマとなりうることは色々ありそうだなと思っています。
農家の仕事はやったことがないので(漁家はあるけど)学ぶことが多いだろうし、収穫期に人を集めるビジネスモデルだけ見ても面白そう。
関連:居候男子千葉県金谷編のテーマと、#10人呼ぶまで帰れま10
個人的に楽しみにしている(面白そうだと思っている)のは、「面識がない人たちと暮らすこと」です。
これまでも色んな人と一緒に暮らしてきたけど、思えば今までは、「知っている人」と暮らすことが多かった。
主にSNSを通じてだけど、自分が知っている人、あるいは自分のことを知っている人と住むことが多かった中で、今回は、お互いにお互いのことを全く知らないまっさらな状態での共同生活です。
すでに何人かと話をしたけど、僕の知らなかった人生を生きている人ばかりでした。
和歌山県の海南市、下津町に到着しました。年末まではここで暮らします。
住まいはシェアハウス。明後日からみかん農家さんで働く(雨が降らなければ)。
▼みかん援農https://t.co/DRfUIjziJr #居候男子下津町 pic.twitter.com/a3UnWUMgta
— 木津 歩|居候男子 (@ayumukizu) November 30, 2019
今回の暮らしも、とっても楽しみです。
自分の幅が広がる気がする。
農家さんに借りた原チャリで海沿いを走っていて、「僕はこの生活が心底好きなんだな」と思いました。
明日からお世話になるみかん農家さんに挨拶して、原チャを借りた。
海沿いの山道を原チャリで下っていると、新しい生活の始まりに小躍りしそうになるね。#居候男子下津町 pic.twitter.com/aBRtyBMLO4
— 木津 歩|居候男子🍊 (@ayumukizu) December 1, 2019
(終)
終わりに
以上です。
今週は移動が多く、またブログ公開日の月曜日からみかん農家の仕事があるため、ブログを書く時間を確保するのが地味に大変でした。
あと、大阪から和歌山に移動しているつもりが関西空港に到着してしまったのも痛かった。笑
和歌山駅に向かっているつもりだったのに関西空港駅に到着してしまい「はぁ?」ってなってる。
一旦ツイートして心を鎮める。#居候男子下津町 pic.twitter.com/rKFo2WTU1w
— 木津 歩|居候男子🍊 (@ayumukizu) November 30, 2019
来週は空き時間にコツコツ書いていきたいです。
また来てね!